2012年1月28日土曜日

映画鑑賞『L.A.コンフィデンシャル』




一人の女、ひとつの真実 --男たち、野獣の輝き。
世界を手に入れた男。愛を手に入れた男。 美しい女性から、凜々しい女性に変わった女。 だれにも“秘密”はある。 男でも、女でも、組織さえも…… この事件を話さずにはいられない。


かつてこれほどまでに、全米マスコミを魅了した映画があっただろうか!

(映画のキャッチコピーより)

を観たのです。






 まず一言。キャッチコピーあってんのかなぁ……(^^;
 てな小言はさておき,この映画はポリス系サスペンスが好きな人には是非ともおススメな映画であります。

 映画しかりアニメしかり小説しかり,この手のサスペンスには多くの伏線が散りばめられ,観ている側はそれを拾い集めながらラストを推理し,その過程を楽しむものだと思っています。(自分の予想したものがあっているとは限りませんしね)

 推理が揺さぶられれば楽しいし,一本取られたと膝を打つのもまた一興。しかしこのテの映画でどうしてもぶつかるのが“フラグ”という奴です。テンプレ化された伏線,と言い換えても良いかもしれない。コナンを観ていると次に誰が死ぬかとか割と予想がついちゃいますし,逆にこいつは死なないなというキャラも沢山います。こういうのが積み重なっていくと,サスペンスの面白さ半分といったところでしょう。

 さて,『L.A.コンフィデンシャル』は一昔前のロスを舞台にしたサスペンスなのですが,その進行役には三人の警察官が居ます。表面は綺麗だが裏では金に汚く現実主義なジャック。正義感だが暴力的で直情的なバド。バドとは違った正義感を持ち,綺麗だがセコい上に屈折しているエド

 彼らが彼らなりの目的を以てそれぞれ事件を捜査していき,時に絡み合い,反発し,協力し,徐々に事件の裏側へと接近していくというストーリー。ストーリー自体はわりと王道なんですが,この三人の警察がお互いを嫌いあっているところがあるのが,この映画の一番のポイントでしょうか。

 上の紹介の通り,三人の中で警察の鑑のような人物はいません。それどころか,自身が犯罪スレスレのようなことをやらかすお騒がせ者ばかり。主人公は誰かというのも曖昧です。誰が先に事件の真相へ踏み入り,生き残るのは誰で,死ぬのは誰なのか。そして乱立していくフラグ(^^;

 事件の真相と三人の人間模様が入り乱れていくところにこの映画の面白さがあり,複雑化したフラグがドキドキをより濃密に味わせてくれるんですね。

 三人それぞれに立ちはだかる問題と,訪れる結末もこの映画の読了感を引きあげています。是非モニターをかじりついて観て欲しい映画ですわ。

……

そ ういやフラグの話に戻るんですけど,映画化が決定したアニメ『魔法少女まどかマギカ』なんですけど,あれもフラグの使い方がユニークでした。
 普通,フラグをわからなくさせるためには乱立させるか複雑化させるかの二択だと思うのですが,あのアニメはフラグが経ってから結末が訪れるまで速すぎるんですよね。早すぎる結末は視聴者の心を大きく不安にし,この先何が起こるのかがわからなくなる。

 今後のアニメやら映画やらはこういった“成立が早すぎるフラグ”がどんどん増えていくんじゃなかろうかなぁとぼんやり考えてます。


今回はそんな感じで,よろしくお願いします。|・ω・)ノ





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